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「給水塔」見つけた!

17日、R170(外環状線)を自転車で走っていた。
東大阪市から大東市にさしかかったところで「煙突」を見つけた。
大東市の焼却施設だろうと思いながら近づいて見ると、UR都市機構南新田団地の給水塔だった。
給水塔1.JPG
(撮影場所:東大阪市元町2の大川沿い)
読売新聞(2016.11.28付夕刊)の記事を思い出した。
高度成長期に全国の団地などにできた「給水塔」の鑑賞がブームで、撤去が進みつつ今も全国に約900基残っているという。

存在を知って初めて、地元の平野区は団地が多く、今も給水塔が残っていることがわかった。
それまでは恥ずかしながら団地住民のゴミの焼却施設の煙突だと思っていた。

地下鉄喜連瓜破駅の北方にある大阪府住宅供給公社喜連団地にあった。
1968年(昭和43年)に完成した。
給水塔の周りの道路は一方通行のロータリーになっている。
給水塔2.JPG
大和川・高野大橋の少し上流の右岸堤防下にある大阪府営高野大橋住宅にあった。
虹色にカラフルに装飾されている。
1963年(昭和38年)の建設当初はそうではなく、1980年代後半から90年代初頭にかけての「府営住宅景観改善事業」でそうなったようだ。
現在は団地全体が閉鎖されており、いずれ建物とともに解体される。
給水塔3.JPG
大阪市営住宅では東喜連住宅や長吉長原西第三住宅にあった。
給水塔5.JPG
「日本給水塔」のHPでは、給水塔の外観でトックリ型、ボックス型、円盤型、むき出し型などに分類されている。
喜連団地や高野大橋住宅ではトックリ型で個性的な一方で、大阪市営住宅はボックス型の画一的な印象だ。
その中でかつて大阪市営長吉長原西第二住宅には頂部が「鳥かご」のようなむき出し型の給水塔があったが、団地の建て替えに伴いなくなった。

給水塔は一般的に低・中層住棟で構成された大規模団地にある。
その役割は地上に受水槽から給水塔の頂部のタンクにポンプアップして、「サイフォンの原理」を利用して各世帯に給水している。
丘陵地帯にあるような給水塔のない重力式給水では負圧の発生で、微生物、チリ、砂、肥料、毒物などで汚染された浅い地下水が給水システムに滲出する場合がある。
また水圧が不足すると建物の上階にまで水が達しなかったり、蛇口からの流量が不足したりする。そのために水の安全のために充分な水圧が必要で、給水塔で重力を使って給水管に水圧を与えている。
停電しても水を供給できるが、タンクへの揚水には電気が必要なため長時間の供給はできない。
また水使用のピークである時間帯には給水塔が貯水池としても役立っており、ピークの時間帯には水位が下がり夜間にポンプで揚水される。

高層の団地へ建て替えられるとそれより低い給水塔は「無用の長物」だ。
また老朽化や耐震性の問題から各棟ごとにポンプアップするようになっている。
給水塔4.JPG
こうして給水塔は町の景観から消えていく。

参考:
日本給水塔(団地給水塔鑑賞ブログ)
http://kyusuitou.blog87.fc2.com/

大阪府住宅供給公社
http://www.osaka-kousha.or.jp/

大阪市役所「平野区の市営住宅」
http://www.city.osaka.lg.jp/toshiseibi/page/0000217294.html
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